auひかりを契約したら、必ず家に送られてくるホームゲートウェイですが、その使い方がよく分からなかったり、そもそもどんな役割を果たしているのか分からない人が多いと思います。
実際、ホームゲートウェイのトラブルで通信速度が遅くなってしまうケースもよくあるので、知らないと損をしてしまうことがあります。
今回は、auひかりを使うのに必ず必要になる「ホームゲートウェイの役割や仕組み」だけでなく、よく起こる「ホームゲートウェイのトラブルとその解決法」について解説していきます。
最後まで読んでいただけたら、「ホームゲートウェイに関する疑問点」を全て解決できる内容になっているので、気になる方は目を通してみてくださいね!
目次
①ホームゲートウェイって何?
早速、そもそもホームゲートウェイとはどんな役割、仕組みをもっているのかを解説していきます。
1.1 auひかりには必ずホームゲートウェイが必要
auひかりのホームゲートウェイは、フレッツ光と少し違います。
フレッツ光の場合、回線終端装置であるONUと一体型のタイプや分離型のタイプがあります。
しかし、auひかりのホームゲートウェイはONUと分離型になっていて、一体型というものは現在存在していません。
マンションVDSL方式だとまた違います。
フレッツ光はVDSLモデムと分離型と一体型があり、ひかり電話や無線LANの有無で取り付ける機器が違います。
しかし、auひかりはそれらのオプション関係なくモデム一体型のホームゲートウェイを取り付けます。
auひかりのマンションタイプと宅内設置機器 | |
ホーム・マンションギガ/ミニギガ | ・ONU
・ホームゲートウェイ |
マンションVDSL | ・ホームゲートウェイ(モデム一体型) |
マンションLAN配線 | ・ホームゲートウェイ |
② ホームゲートウェイの役割は3つ
ホームゲートウェイの役割は以下の3つです。
- ルーター機能
- 無線LAN機能
- ひかり電話機能
では、それぞれの機能について詳しく解説していきますね。
2.1 ルーター機能
ルーターの役割は、1度に複数の端末をインターネットに同時接続させる機能を持っています。
物理的にLANポートが複数ある点や、IPアドレスをそれぞれの端末に割り振る働きによって、同時接続が可能になります。
スマホやタブレット、PCなど1人でも複数台所有するのがあたりまえの時代です。
なので、ルーターを拠点とし、複数台の接続を可能とするルーター機能はなくてはならないものですよね。
さらに、auひかりの場合はルーターに入っている情報とKDDIの所内側の装置で認証を取るので、フレッツ光と違いホームゲートウェイが無いとインターネットには繋がりません。
2.2 無線LAN機能
auひかりのホームゲートウェイには、無線LAN機能が搭載してあります。
無線LANとは、つまりWi-Fiのことです。
PC、スマホ、タブレットなどをWi-Fi経由でauひかり回線へ接続できます。
auひかりのホームゲートウェイはインターネットを利用するための必須機器なのでレンタル料は取られませんが、この無線LAN機能を使いたい場合は月額500円かかります。
2.3 ひかり電話機能
月額500円のひかり電話を契約すれば、ホームゲートウェイが光電話接続機器としての役割を果たします。
アナログ電話の場合、モジュラージャックに電話コードを差し込んでいましたが、ひかり電話になると、ホームゲートウェイの電話回線ポートに電話コードを差し込みます。
電話番号を追加した場合などでホームゲートウェイの電話回線ポートごとに鳴り分け設定が必要な場合は、ホームゲートウェイの設定画面に入り込み設定することができます。
③ ホームゲートウェイの入手方法
auひかりを契約すると、ホームゲートウェイは必ずレンタルされます。
ホームゲートウェイが無いとauひかりは利用できない仕様なので、ホームゲートウェイ自体にレンタル料は発生せず無料になります。
よく勘違いする方が多いのは、「500円の利用料がかかるけど、auスマートバリューを契約すれば無料で使える」という情報です。
そもそも無料なので、auスマートバリューは契約しなくても問題ないです。
本当は、「無線LAN機能の利用に500円かかるけど、auスマートバリュー加入で無料になる」が正しいです。
なので、無線LAN機能を使いたい方は、月額500円の追加料金がかかる点に注意してください。そして、auスマートバリューにさえ加入すれば無料ということです。
④ 現在利用できるホームゲートウェイの種類
実は、プランによってホームゲートウェイの「種類・スペック」が変わります。
ここでは、プランによって変わるホームゲートウェイの種類・スペックや、ホームゲートウェイが原因で起こるトラブルやその解決方法について解説していきますね。
4.1 最新機種が使える
auひかりを新規契約した方は、基本的には最新機種が利用できます。
ホーム、マンションギガ/ミニギガ、マンションタイプVのそれぞれ利用可能な機種が違います。
[ホーム]
機種 | BL1000HW |
WANインターフェース | 10Gbps |
LANインターフェース | 1Gbpsが3つ
10Gbpsが1つ |
無線規格と最大速度 | 11ax(2401.9Mbps)/11ac(1733Mbps)/11n(800Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
[マンションギガ/ミニギガ]
機種 | BL900HW |
WANインターフェース | 1Gbps |
LANインターフェース | 1Gbpsが4つ |
無線規格と最大速度 | 11n(450Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
[マンションタイプV]
機種 | BL902HW |
WANインターフェース | 1Gbps |
LANインターフェース | 1Gbpsが4つ |
無線規格と最大速度 | 11n(450Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
LINEインターフェース(VDSLモデム部) | 6ピンモジュラージャック |
HGWインターフェース(VDSLモデム部) | 100Mbps
|
4.2 速度が遅くなるホームゲートウェイがある?
古い機種を使っていると、速度が遅いケースがあります。
注目すべき点は先ほどのスペック表のWANインターフェースとLANインターフェース、それに無線LAN最大速度です。
上記表は最新機種なので、それぞれ高速ですが古い機種はその3点がボトルネックとなり遅くなります。
ただし、VDSLの場合はWANインターフェースとLANインターフェースは気にする必要はありません。
なぜなら、モデム部のHGWインターフェースがそもそも100Mbpsですし、LINEインターフェースも電話線なので、そこがボトルネックになっています。
なので、VDSLはWANインターフェースなどをいくら高速にしても意味がありません。
ただし、無線LANの部分に関しては最新規格のほうが速度は出やすいです。
4.3 スペックが高いか低いか見分ける方法
では、VDSL以外のタイプで一瞬にWANインターフェースとLANインターフェースが1Gbpsなのか100Mbpsなのかを見分ける方法を紹介します。
それは、ホームゲートウェイの色に注目します。
ホームゲートウェイの色が白ければWAN・LANインターフェースは1Gbpsまたは最新の10Gbpsになっています。
ホームゲートウェイの色が黒ければ古い機種でWAN・LANインターフェースが最大100Mbpsです。
WAN・LANインターフェースが100Mbpsだと、いくら下部側に外付けの高速無線LANルーターを取り付けてもWAN・LANインターフェース部分がボトルネックになり遅くなります。
ちなみに、auひかりでは外付けの無線LANルーター(WG1900HP-KPなど)もレンタルできます。
こちらの色も黒いですが、これはホームゲートウェイではないので間違わないでください。
その場合、ホームゲートウェイのLANポートに無線LANルーターを接続して使っているはずです。
4.4 速度が遅い場合の改善方法(交換を含めて)
auひかりのホームゲートウェイは申し込めば最新機種に交換が可能です。
ホームゲートウェイが古いことが原因で遅いのであれば、最新機種に交換さえすれば改善する可能性が高いです。
ホームゲートウェイ変更手数料は3,000円です。
ただし、交換したからと言って確実に速くなるわけではありません。
たとえば、auひかりホームで利用可能なBL1000HWは無線LAN規格が11axの最大2.4Gbpsの速度ですが、これに対応している子機はまだ簡単に手に入るものではありません。
2018年現在最新のiPhoneXでも内蔵されている無線LAN子機は11acで最大866Mbpsです。
その場合、iPhoneXに合わせて11acの規格で繋がります。
つまり、子機側が古くて遅い無線LAN規格しか使えないことが原因の場合もあるので、他の端末でも遅いのかなどを調べる必要があります。
また、光回線側の混雑などで遅い場合も交換による効果はほとんどないです。
auひかりホームであれば、5ギガプランへ変更するなどで改善する余地はあります。
4.5 Wi-Fiの範囲を広げる方法
家が広くてWi-Fiが届き辛い家庭では、中継機の設置でWi-Fi範囲を広げることができます。
中継ポイントなので、ホームゲートウェイに近すぎても遠すぎてもだめで、Wi-Fiが途切れないで届くギリギリ外側に中継機を設置します。
市販のほとんどのWi-Fiルーターには中継機能が搭載されていますし、中継専用機も売っています。
また、KDDIからレンタルも可能です。
⑤ KDDIへの問合せでホームゲートウェイを交換できる
ホームゲートウェイの交換は、KDDIへ問い合わせます。
方法は電話とネットの2つの方法があります。
電話の場合 | ネットの場合 |
0077-777または0120-22-0077 | https://www.au.com/my-au/ |
機器は郵送で送られてくるので、自分で行います。
交換が終わったら、今までの機器はKDDIへ返却します。
返却送料は着払い伝票を使うため無料です。
配線を単純に入れ替えるだけなので簡単に交換できますが、Wi-Fiの設定は再度する必要があります。
ホームゲートウェイの裏側にSSIDとパスワードが書いてあるので、端末側にパスワードを入力すればOKです。
⑥ 市販のWi-Fiルーターとホームゲートウェイはどちらがよい?
ホームゲートウェイの無線LAN機能を使うのと、市販のWi-Fiルータを使うのはどちらがよいのかを「速度」と「料金」の面から解説していきます。
6.1速度的にはどちらが良いか
auひかりホームで提供されるBL1000HWであれば、市販のWi-Fiルーターよりも有線も無線も高速な規格になっています。
それ以外の機種であれば、auひかりはマンションがBL900HWで無線規格11nです。
マンションの方は、市販のWi-Fiルーターは11acが使えるものがほとんどなので、市販のほうが速度規格は速いです。
しかし、これらはあくまで規格だけの話です。
無線接続は、複数台利用した場合や離れた場所に端末がある場合などでも高パフォーマンスを発揮できるかが重要です。
その点は市販のほうが優れた機能を搭載しています。
6.2 料金的にはどちらが良いか
auスマートバリューを使うのであれば、ホームゲートウェイの無線LAN機能が無料で使えるので、料金的には市販のWi-Fiルーターを買うよりもお得です。
auスマートバリューに加入しないで無線LAN機能を使うと毎月500円かかります。
つまり、1年間で6,000円、2年間で12,000円です。
12,000円あれば、市販でそれなりにいいものが買えるので、auスマートバリューに加入しない方は市販Wi-Fiルーターを買って取り付けたほうがお得です。
⑦ 市販で購入する場合のおすすめWi-Fiルーター
市販で購入する場合、1万~1万5千円前後の商品を買うのがちょうどいいです。
商品を選ぶポイントは、主に以下の3つのことです。
- WAN・LANインターフェースが1Gbpsである
- 11acに対応している、
- ビームフォーミングなど繋がりやすい機能が搭載している
また、auひかりは市販のWi-Fiルーターを設置すると、ONU、ホームゲートウェイと合わせて計3台も機器を設置しなければなりません。
なので、Wi-Fiルーターはなるべくコンパクトなほうがよいです。
NEC製WG2600HP3
NEC独自の技術「ハイパワーシステム」により、1世代前のモデルよりもWi-Fiの届きやすさが向上しています。
サイズもスペックの割にはコンパクトです。
無線LAN規格、最大速度 | 11ac(1733Mbps)/11n(800Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
WANインターフェース | 1Gbps |
LANインターフェース | 1Gbpsが4つ |
主な機能 | ハイパワーシステム
ビームフォーミング MU-MIMO バンドステアリング |
サイズ | 横幅126.5mm、正面幅38mm、高さ170mm |
価格帯 | 14,000~15,000円 |
バッファローWSR-2533DHP2※2018年9月下旬発売予定
この機種も高スペックのわりにコンパクトボディ―なのでおすすめです。
無線LAN規格、最大速度 | 11ac(1733Mbps)/11n(800Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
WANインターフェース | 1Gbps |
LANインターフェース | 1Gbpsが4つ |
主な機能 | ビームフォーミング
ビームフォーミングEX MU-MIMO |
サイズ | 横幅160mm、正面幅36.5mm、高さ160mm |
定価 | 14,300円 |
バッファロー製WCR-1166DS
この機種はそれほど高スペックではありません。
auひかりを使う場合、市販のWi-Fiルーターを設置すると見た目がごちゃごちゃしやすいです。なので、見た目重視のオシャレでコンパクトな製品がこの機種になります。
価格も安いので、「auスマートバリューを使わないけどWi-Fiを安く利用したい」方におすすめです。
無線LAN規格、最大速度 | 11ac(866Mbps)/11n(300Mbps)/11a(54Mbps)/11g(54Mbps)/11b(11Mbps) |
WANインターフェース | 100Mbps |
LANインターフェース | 100Mbpsが1つ |
主な機能 | 特に無し |
サイズ | 横幅109mm、正面幅50mm、高さ110mm |
価格帯 | 3,000~4,000円 |
⑧ ホームゲートウェイの返却方法
「市販のWi-Fiルーターを買ったから、auひかりのホームゲートウェイはもう要らない」と考えて、勝手にホームゲートウェイをKDDIへ返却してはいけません。
ホームゲートウェイが無いとauひかりは利用できません。
市販のWi-Fiルーターを購入した場合は、ホームゲートウェイの無線LAN機能の利用を停止させる手続きをすればいいだけです。
では、ホームゲートウェイを返却するケースですが、次のような場合があります。
- 速度改善のため最新機種に交換したとき
- 故障したため交換したとき
- プラン変更のため交換したとき
- auひかりを解約したとき
それぞれKDDI(0120-22-0077)へ問い合わせて対応してもらいますが、返却が必要になったときには返却用の着払い伝票が自宅に送られます。
ホームゲートウェイをダンボールなどに梱包して着払い伝票を貼りつけます。
ACアダプターも忘れずに同封します。
あとは、郵便局またはコンビニ等の宅配便取扱店舗に持参してKDDIへ送ります。
⑨ 結論
auひかりの利用には、ホームゲートウェイが必ず必要です。
市販のWi-Fiルーターだけではインターネットに繋がりません。
ホームゲートウェイには無線LAN機能が搭載してあり、無線LAN機能をONにしたい場合のみ月額500円かかります。
スマートバリュー加入で無線LAN機能は無料になります。
Wi-Fiの速度に不満がある方は、まずはKDDIにホームゲートウェイを最新機種にしてもらうように依頼しましょう。
最新機種でもダメな場合は、市販Wi-Fiルーターを取り付けると速くなる可能性もあります。
また、スマートバリューに加入していない方でWi-Fiを使いたい場合は、市販Wi-Fiルーターを設置したほうが安いのでお得です。
このサイトでは他にも、auひかりについて一番お得な契約窓口について調査している記事などもあります。
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auひかり窓口に関して、
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